田崎真也とワインの夕べ



★1999年12月22日★
★京都センチュリーホテルにて★





テレビでも有名なソムリエ、田崎真也氏をお迎えしてのワインの夕べ。
毎年この京都センチュリーホテルで、企画されている集いなのですが、昨年に引き続いて今年も行かせていただくことができました。
去年より更に、私達をくつろがせて楽しい空間を創る事に心を砕いて下さった、田崎さんとセンチュリーのスタッフの方々のお心遣いをたっぷりと受けて、素敵な時間を過ごす事が出来ました。
ワインは、それと合わせる食事によっても、又会話と全体の雰囲気によっても味が変わる、不思議な飲み物です。
その合わせ方も、一定のルールはあるものの、人それぞれの感性で合わせるのがよいようです。
又、それだけで飲むと、味の違いが分からなかったりしても、数種類のワインを頂く事で初心者にもなんとなくその違いが体験できる所が、私にとってはこういう会に出席する事が出来た喜びのひとつです。
普段は、1〜2種類のワインを料理に合わせて何となく楽しんでいるだけの私ですが、更にその喜びを深める為の素敵な体験となりました。
ここでは、そこで出されたワインについて簡単にご紹介をします。


WINE

☆月の桂・にごり☆

食前酒として出された、唯一の微発泡性の日本酒。
ここ京都でのワインの夕べと言う事での素敵な一興でした。
今年獲れたばかりのお米で作られた新酒です。
それも昨夜詰めたばかりのものであるとか。
2000年を前にして祝う、爽やかでフレッシュな一品でした。


☆Vouvray Moussex Brut Domeine du Clos Naudin☆

酸味の利いたスパークリングワインで、リエットに良く合うとの事。
確かに、とろりとしたリエットに、このワインは爽やかでした。
又、酸味があるので、共に添えられたピクルスや、ドレッシングをかけたハーブサラダとも合い、更に美味しく感じることができました。


☆Wurzourger Pfaffenberg Silvaner Kabinett, Trocken 1997☆

ドイツワインですが、有名なリースリングのように酸味が強い葡萄ではなく、シルヴァーナを使ったまろやかな辛口のワインでした。
ドイツワインはアルコール度数が比較的低い為、フランス料理の中で他のフランスワインと合わせると、味が負けてインパクトが弱くなる事が多い為、あまり用いないそうなのですが、敢えて使ってみた一品だとか。
このまろやかなワインにはクリームソース系の魚介料理が添えられました。
ワインは、そのクリーム味と見事にマッチして夢のような味にと変化してくれました。
フランスパンも運ばれて、バターを付けて頂いたのですが、そのバターにも合ってまるでとろけるよう。
辛口のワインなので、その後口もさっぱりとした感じでした。
逆に言えば、辛さにふくよかさを加えてくれたような感じでした。
日本人にはドイツの白ワインが好きだと言う人が多く、特に女性にはドイツの甘口の白ワインが好まれる事が多いようです。
かく言う私も、ドイツワインのマドンナが、所謂最初に好きになったワインでした。
マドンナの場合は、例えば夏の冬瓜など繊細で甘味のある食材と合わせると美味であるとお聞きしました。
又、フォアグラにも合うのがこのマドンナ。
このフォアグラは、デザートワインとして飲む事が殆どであるアイスワインや貴腐ワインにも合うそうです。


☆Casa Lapostolle Chardonnay Cuvee Alexandre 1997☆

オレンジのリキュールで有名な、グランマニエ社が作ったチリワインです。
どっしりとした感じで、木樽の匂いがしました。
その土臭さが真鯛やオマール海老、蛤などの魚介類と京野菜のオマール海老コンソメ仕立てにぴったりと合いました。
私の実家である北陸富山のお雑煮には、海老が使われます。
このコンソメ仕立ての味と香りに、ふとそのお雑煮(澄まし汁)を思い出しました。
このワインは、このお雑煮にも合うかもしれないなと思いました。


☆Cornas A.Clape 1997☆

ショコラ風味の赤ワイン。
このワインと、次に出てくるVougeot les Cras L.Guyot 1996田崎真也オリジナルワイン(TASAKI)の3点いずれでもお好みのものをメインディッシュに合わせて下さいと言う事で一度に3点並べていただきました。
北陸 野鴨と蕪の蒸し焼きにこのワインが添えられたのですが、蕪がたいそうとろりとして美味しく、それがこれらのワインにとてもマッチしました。
このワインの上品さを、蕪の蒸し焼きが引き立ててくれた感じがしました。


☆Vougeot les Cras L.Guyot 1996☆

酸味のあるさらっとしたワイン。
これと鴨を合わせるとフレッシュな感じが美味でした。


☆田崎真也オリジナルワイン(TASAKI)☆

田崎氏が、新潟で特別に作られたと言うこのオリジナルワイン。
本日の特別のサービスの一品でした。
石焼き芋風の香りだと自らおっしゃるのですが、確かに薫製風の香りでした。
赤ワインのふくよかさが円熟した、本日最もまろやかなワインで、これだけでも素敵なデザートになりそうな感じでした。
鴨の野生味と溶け合って、まろやかに感じさせてくれました。


☆真也の酒☆

これまたオリジナルのブレンド酒ですが、杏のようなと言えば杏のような、奈良漬に似ていると言えば言えるような、ちょっと中国の紹コウ酒を連想させる味でした。
食後酒として、一風変わった趣を与えて呉れました。






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