「中居正広の 家族会議を開こう1」感想
(1999年4月7日放送)






想像以上に深い内容で、胸が熱くなりました。
最初は結構和気藹々の番組かと思っていたのです。
(親と子供の言い合い合戦はそのムードアリでしたが)
でも、中居くん企画という事なんで、それ以上の期待もしてはいましたが。
最初のお父さんは、出たがりでうちのオカアサンにも困ったもんだ的な、カラオケとかでお母さんがよくテレビにでたりするのと同じ感覚でのご出演のお積もりだったのでしょうか。
仕事にも忙しく、きっと妻とも年齢差があったから、甘やかしとほったらかしが一緒になってしまったということだったんでしょうか・・・
そのイジメにあっていたと言う男の子。
気の優しい子だったんでしょうね。
で、番組を通してのこういう形でしか親に伝えられなかったという、お父さんにとっては最悪の結果になってしまった。
ハラハラしながら見ていましたが、お父さんの気持ちをきちんと汲んで中居くんが一生懸命言葉をかけていたのと、その後のお父さんのFAXで、胸が熱くなりました。
実際、確かにイジメが親に判ったら苦労はしない。
自殺も無い。
それだけ深刻なものでもあると思います。
これは子供の側からしても、親に子供の側からの立場でのイジメにあう気持ちを判って貰えたら苦労はしない。
だから言えないのではないかと思います。
イジメにあったことについて、上からガンガン言われるのも又辛いものですから・・・
結局はコミニュケーションなのでしょうか。
次はコギャルvsオジサマ。
コギャル達も好き勝手言ってる割には結構保身も上手なので、社会に出たら上手に立ち回っていくのだろうかとも思います。
あの短大生で水商売してる子が意外と世間の世知辛さを知ってる様な気もします。
オジサマに対する態度と中居くんに対する態度もかなり違うのにも笑えましたが。
しかし・・・吉村先生は好きだけど、あの「外見で判断されたくなかったら外見をキチンとしろ」とは・・・・ああいうセリフ、よく大人は言いますよね(苦笑)。
あれって答えになってない・・・中身をもっときちんとしろの間違いじゃないですか?????
まあ、あのコギャル達は単にまだ無責任なお子様なだけって部分が多分にあるので、大人になったら又違うのだろうと思いましたが。
うのちゃんなんてあのコギャルの中にいたけど、彼女はそれをキャラとして通すだけの覚悟と別の部分でのオトナさを持った子だと思うので、あの辺のギャル達は置いておいて、ショッキングなのは援助交際の女の子達・・・・・
「なんかヤケになってる感じがする」との言葉も出ましたが。
けれど、一番いいなと思ったのは、それをそのままにせずに直接自分で彼女たちと話したいと言う事で中居くんが自ら乗り出してくれた事でした。
彼女たち、中居くんに対して憧れているしスキってのもあったのかのしれないけれど、スタジオトークの時は結構突っ張って「ほっといて」と言っていたのに、心を割って接して来てくれた中居くんに対しては身がまえもせず素直に語っていた感じで、何だかほっとしてしまいました。
中居くんの語り方も涙が出るほどでした。
対等に喋ってくれる大人。
そういうのをあの子達も心の奥で求めていたのかもしれません。
中居くんって、意外と優等生キャラに見られがちだけど、ヤンキーに憧れていた時代もあって、年齢の割にはいろんな事を経験してて、だから上から物を言わない、下から押し上げて上げるやり方を身につけてきたのではないかと思います。
実は「GTO」の鬼塚と「勝利の女神」のコウヘイ先生がその時の中居くんと私の中でかぶりました。
親って・・・・子供が可愛いあまり、そしてそれが自分の子なので利害関係が生じてしまって「レイプ」なんていうと逆上してしまって頭ごなしに怒鳴ったり、余計な一言を言って子供の心を傷付けて逆に援助交際にはしらせてしまったり、そういう感情の掛け違いがあるのでしょうか。
その掛け直しがもし、彼女らにとって、テレビの中のスター・SMAPリーダーの中居くんと直接話して指切りをしたっていうただそれだけのミーハー的なキッカケであったとしても、そして彼がSMAPなのに昔ガソリンスタンドでアルバイトをしたと言うことへの驚きだけのことであったとしても、今はそれでいいのかもと思うのです。
あの時の中居くんの眼が温かく優しかった・・・
彼女たちがスナオで可愛かった・・・
何でもない事が思春期のこどもを傷つけ、同じく救う・・・・・
思春期の子供を抱える親は辛い所です。
「国際結婚」
いきなり結婚したいと言われても困ったものだと思うのですが、まずはナイジェリアにふたりで行ってそこで結婚への覚悟をつけて見極めてくると言うのも大事な事なんでしょうね。
そこからふたりの「家族」がはじまるのだから。
しかし吉村先生〜〜〜
そこでいくらナイジェリアの話だからって、そしてえらい苦い思い出だったのだと思うけど、本人と関係の無い税関での話しなくったって(^^;;;
アノテの話は海外旅行ハプニングとしてアチコチの国で聞く話です(大汗)。
かーっとなって感情的に取り乱すのはいいとは思えないけど、彼が怒るのは無理ないと思いましたが(^^;;;。
でも、親子でもこういう感覚の違いってあって、埋めようと思っても埋められない部分かもしれません。
ここは、無理に話し合うより親にも安心して貰えるように、自分達の姿勢を見てもらうしかないのかもと思ってしまいました。
「親vsコドモ」
まあまあ・・・・・・・お口達者なこどもたち。
親も苦労だ・・・・が、ある意味どっちもどっち??(笑)
音楽の方をやりたい跡取り息子のお話。
でも、ハウンド・ドッグの大友さんまで出て来られて悔いはないってとこではないのかしら・・・
これに限った事ではないけど、ホントに、音楽にかけるのだったら、例えその場で親子の縁を切られても頑張る覚悟がいるのでしょうね。
プロの厳しさと優しさを感じました。
それでこそ、いつか親とも分かり合える日も来るのだ・・・・と。
。.:*:・'゚☆。.:*:・'゚★。.:*:・'゚☆。.:*:・'゚
次は別の視点から。
こういう番組って・・・・・誰がやっても難しいものだと思います。
参加者自らが話したいと言う、そういうスタンスで始まっている番組なのですが、人の裏側の部分を見せられるって、ある意味とても重いので、二時間物ではなく一時間くらいが次回又見ようとかって一般視聴者に思わせるのに手ごろな時間ではないかと言う意見も聞きました。
実際、いきなり最初のイジメのテーマは暗くて重く、特にアッコ姉ちゃんの部分は彼女の一生懸命さも手伝って、そこだけ別番組を思い出させたほどでした。
これがいきなり最初のテーマであった事は、一般視聴者的に見たらちょっとキツイものもあったかもしれません。
そして、細かい部分はやはり家族にしか判らないのです。
ただ、この場合、この長男がテレビを借りた手段をとらざるを得なかったというのと、イジメのことは親に言えなかったという部分が、「言いたくなかった」のでなく「分かって欲しかったけど言えなかった」ので、今回分かって欲しかったのだと思ったし、今後明るい兆しが見える事が期待出来たので、希望が持てたのですが。
私自身、イジメにはあったことがあります。
親には言いませんでした。
どのみちクラスがえすれば済む程度の事でした。
母親がPTAの副会長してたというのが直接の理由だったので、言うとお母さんが可哀想だと思ったから。
弟なんかは上手に甘えていたけど私には言える雰囲気も無かったし。
母と娘の永遠のテーマ的な確執と、言うに言われぬ関係もあって、こういう問題は人それぞれなので難しいですね。
ただ、今回の場合いきなり爆弾的に思い詰めた息子にこういう形で世間様に暴露されて、自分達のせいとは言えお父様はショックだったと思います。
自分達家族の過ごしてきたこれまでの時間。
テレビとして流された時、自分の奥さん1人が晒し者にされてしまう事への危惧。
これだけじゃない、楽しかった部分も一杯あった訳で、それまで全て否定されたようなショックな気持ち・・・
あの長男も小学校の頃はテレビに出てるって言うのでクラスの人気者だった訳ですから・・・
それに次男は一応イジメにはあっていないんですよね?
あのテーマは真ん中くらいにもってくれば良かったのに・・・とも思いました。
見るのが辛くてテレビを消す人もあったかもしれません。
ただこの中で、中居くんは難しい役割をとても頑張って果たしていたように思われました。
結局いろんなテーマがあって、これはフクザツなんで直ぐに解決したりしない。
この番組はあくまでそれぞれで家でお互いをしっかり見詰め合いましょうという提起に過ぎないので、これを企画した中居くんとしてはそれが言いたかったのかなあ、とも。
そして、あれらはどこの家庭にも起こり得る避けて通れない必要なテーマでもあるのだけれど、中居くんにしか出来ない部分があったようにも思われました。
ベテラン司会者がすると、その気が無くてもどうしても上からものを言う形になってしまいがちだし、あのどろどろした重たさは中居くんの持つ柑橘系的な清涼感で救われていたし。
妙に明るいトーンにするとこれまた茶化して馬鹿にしているみたいになってしまいがちなので、その辺のバランスも難しい・・・。
でも、全体を通して、中居くんは平たく普通な話し方をして、素敵だったと思いました。
ああいう綺麗な「日本語」を語っている中居くんが私はとても好きで尊敬しています。
お互いの言い分をしっかり聞こうとする姿勢。
中居くん自身、人から押しつけられる事が大嫌いな人ではないかと思うので、それがいい形で番組にプラスしたのではと思いました。
私の知った方で、辛くなって最初の家族だけ見てテレビを消してしまわれた方がありました。
けれど、私が今言った事は言っておられました。
中居くんの持つあの若さと美しさで番組の暗さを救っていたが、同時にあの若さでアノテの番組をキチンとできる子は中居くん以外には早々いないだろう、と。
こういうのって例えば毎週サンデージャングルなどで中居くんが培ってきたもののひとつでもあるのでしょうか。
「聞く」と言う姿勢。
大切だと思いました。
難しい番組だったけれど、これからの中居正広を磨く、いいステップになったのでは・・・とも期待します。
ちなみに次の日、私はうちの子供(11歳)と一緒にこの番組のVTRを回してじっくりと見ました。
「子供vs親」には大爆笑してました。
最近生意気な口を利くのをカッコイイとか思い始めてる傾向にあったのですが、客観的にこういう形でテレビを見ると「あいつらエライナマイキだなあ」と笑ったり、「あ、それはうちのパパだ」とか言いながら見てました。
又、僕は、誉められたりも叱られたりもするよ、とも。
子供とは今の段階ではコミュニケーションが取れている模様です。
子供は、私の誉め方と叱り方のバランスが取れていると思っている模様ですから。
けれどまだ小学生。
たいへんなのはこれから・・・・・
中学生なんかになったら、今の対し方と自ずと変えていかなくてはいけないのでしょうね・・・
「少年の自我の芽生え」というのは、どこかで母親からの旅立ちを意味するように思います。
その時、「いい距離感」を持ったイイ関係になっていたい。
今はまだ子供の温もりに私はもう少しだけぬくぬくと浸っていたいけれど・・・・・
又、その他のテーマでも、一緒に語りながら見たのでいい時間が持てたと思います。
こういうのも会議とは行かなくても親子の「会話」なのでしょうか。
だとすればそういう時間が持てた事は、中居くんや番組にも感謝の思いです。




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