【セージ&クラリセージ】



セージは英名で「sage」。
ラテン語の「salvus(救う)」から来ていて、「save(救う)」に通じます。
別名薬用サルビアと言います。
中世の英国の諺に「長生きしたければ5月にセージを食べなさい」というのがあったそうです。
17世紀の中国でも、非常に貴重なものとされ、1枚のセージと茶の大箱3箱と交換しようとされたほどだとか・・・
シルバーグレイの気品ある葉を持ち、春になると紫色の美しい花をつけます。
仲間に、パイナップルセージやメキシカンセージ、パープルセージなどがあり、花もとても美しいものです。
ローマ人はこれをバスタイムに使用し、筋肉の痛みや足の疲れを癒してきました。
ブーケガルニの材料ともなり、また傷みかけた肉のニオイを隠し、防腐作用をもつものとしても利用されました。
脂肪分のある魚や肉と一緒に調理すると消化を助け、相性がよいとも言われています。
生薬としては、うがい薬や胃腸薬、風邪薬になるとされています。
切り傷などの出血を止め、歯茎をきれいにする働きもあります。
ひろがった毛穴を引き締め、皮膚炎を好転させ、艶の失われた髪に輝きを添える働きも持ちます。
しかし、この精油は非常に強力で、過度の使用は中枢神経系に有害な作用をもたらします。
用量が少なくても中毒する場合もあります。
そこで、精油としては、特に女性の場合、セージと似た治癒上の特性を持つ同じシソ科のクラリセージで代用する事が多いです。

クラリセージは、「明るい」「清浄な」を意味するラテン語の「クラルス」から来ています。
この精油の香りには、人に幸福な気持ちを与える働きがあるのです。
緊張を鎮め、神経の素晴らしい疲労回復剤となり、又ホルモンのバランスを調整する働きがあります。
肩の凝りもほぐしてリラックスさせます。
子宮のよい強壮剤となり、男女問わず生殖能力を向上させる効果を発揮します。
又、薬物の使用を止めた人々をパニック状態から救う時の助け船としての働きも持ちます。
生長が早く、草丈も1〜2mになる2年生草木。
葉は幅広で、紫がかった緑色。
ドイツでは、ブドウ園に栽培され、安価なワインにクラリセージを入れ、ムスカラルワイン(マスカットワイン)に似た香りを加味したりしていたと言う事です。





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