【ジャスミン】



ジャスミン。
それは薔薇の花と並ぶ花の女王です。
このつる性のデリケートな花を持つ植物は、夜にその香をもっともはなちます。
ジャスミンの花の香りは、オレンジの花であるネロリにも似ていますが、もっと強くてトーンの高い香りです。
古来この花の香りはエロチックな幻想をもたらすとされてきました。
人をリラックスさせ、眠りを誘い、出産を容易にさせるとも言われています。
子宮の収縮を強めて分娩を促し、母乳の出を促進する働きを持ちます(妊娠中は逆に使用しないこと)。
ホルモンのバランスをとる働きも素晴らしく、産後のマタニティーブルーからも開放してくれることでしょう。
男性の生殖器系にとっても、精子の数を増加させる働きを持つので、不妊症の改善にも繋がります。
この精油の抽出は難しく、一滴を採るのに膨大な花の量を要します。
朝一番に摘んだジャスミンの精油が、もっとも高級であると言われています。
一滴でもかなり香るので、使い過ぎには注意です。
私はこれを、蒸気アイロンの水の部分に1〜2滴入れて薫らせ、退屈なアイロンタイムを楽しみます。
香水の材料としても魅力的なもので、薔薇や柑橘系などの精油と合わせてもとても素敵です。
又、ポプリとしては、一般に出回っているジャスミンは、乾かすと殆ど香りが飛んでしまうので精油を加えますが、きれいに乾くので材料としてはよく用いられます。
けれど、カナリア諸島に自生する黄花ジャスミンは、乾燥後もよく香りを保つそうです。
花言葉は「温雅」。
黄花ジャスミンは「優雅・エレガンス」と、薔薇とは又違ったエキゾチックできりりとした花のイメージです。





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