【イランイラン】



イランイランはマレー語で「花の中の花」の意。
熱帯の樹木のひとつで、20mもの高さに成長します。
花がピンク、藤、黄色など美しい花木で、木からぶらさがるようにして咲きます。
船乗りは陸に近づいたことを、はるか海にまで香を流すこの花によって知るとも言われています。
最高の惚れ薬の一つともいわれ、本では読んで知っていましたが、私はこの花の精油を、先生に最初にお会いした時の「バレンタインの香りと薔薇のお菓子を作る」という講習で、はじめて使わせて頂くことが出来ました。
百合やジャスミンに似た清純とも濃厚ともとれる香りでやや癖があり、過度の使用は吐き気や頭痛を起こしますが、わずかに使用すればすばらしい芳香を放ちます。
香りとしては、単用で使用されるよりは少々を添えてブレンドされることが多く、薔薇や柑橘系のオイルとブレンドしても素敵です。
昔から香料の木としても有名で、南洋の女性達はココナッツ油にイランイランの精油を混ぜて髪を整えていました。
肌の分泌やホルモンのバランスをコントロールする所から、あらゆる肌のタイプに適応し(炎症を起こした肌は不可)、ヨーロッパでもイランイラン精油は整髪料の成分として盛んに利用されていたようです。
官能的でエキゾチックなその香りは、男性をその気にさせる香りであるとも言われています。
インドネシアでは、新婚のカップルが夜を共にするベッドに、イランイランの花びらをまくという美しい風習があるそうです。





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